うるさい日本の私 新潮文庫
中島 義道 (著)
戦う哲学者の異名を取る中島氏の騒音に対する飽くなき執念とバトルの話しは以前から知ってはいたのですが、しばらく前に朝日新聞の人物欄で取り上げられた事もあり、私も音に携わる人間ですので読んでみたかった本です。
内容(「BOOK」データベースより)
バス・電車、デパートから駅の構内、物干し竿の宣伝まで、けたたましくスピーカーががなりたてる、この日本。いたるところ騒音だらけ。我慢できない著者は、その"製造元"に抗議に出かけ徹底的に議論する。が、空しい戦いから浮かび上がったのは、他人への押しつけがましい"優しさ"を期待する日本人の姿だった。日本社会の問題点を意外な角度からえぐる、「戦う大学教授」の怪著。
マイノリティの咆吼といった感じの本著ですが、日本人の姿を鋭くえぐっています。
「いじめ」問題が困難をきわめるのは、その解決がわれわれ日本人の規範意識・美意識と正面からぶつからねばならないからなのだ。つまり「いじめ」とは日本人の美徳に反するものではなく、正反対に「優しさ」や「思いやり」や「耐えること」という日本人の美徳それ自体がつくりだしたものなのである。
これだけでは何のことかわからないかもしれませんので、興味を持った方は是非読んでみて下さい。思いもつかない方向から日本人の体質を分析しており、私には痛快にさえ思えました。
この分析、実は現在のイラク人質事件での、マスコミや世間(特にブロガー)の家族への反応がピッタリ当てはまるように思えます。
日本が「語らせない」国である仕組みを解き明かしてくれます。
「察する」美学から「語る」美学への変形法則12箇条が最後に登場し、文句をたれるだけでなく、ちゃんと脱出方法を示唆している所もなかなか面白いです。(出来るかどうかは別ですが)
Posted by mugen at 2004年04月15日 03:44
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